【基本料金設定】レンタルスペース経営10年の経験を全公開

皆さんのスペースの料金設定は最適かどうかわかったら事業としての戦略がやりやすくなると思ったことありませんか?
そうですよね。
料金戦略はレンタルスペース事業の基礎となるものなので非常に重要ですよね。

もしかるすと「なんとなく決めている」感が皆さんあると思います。
今回のお話では、適正な料金を知る方法を理解しましょう。

今日のノウハウは私の前職のホテル事業で使われる方法をレンタルスペース事業風にアレンジしてみた方法で、実際に弊社のスペースはこの方法で最適な料金設定をしています。

料金設定に関するプロセスは以下の3つ

① 平米(もしくは坪)単価で平均値を算出
② 料金に含まれるものを抽出する
③ 料金の最終調整

情報の整理にはエクセルなどの表にするとよいでしょう。弊社もエクセルで一覧化して対比しました。

一つ目
平米(もしくは坪)単価で考える

この考え方が基礎になります。

スペースマーケットや自然検索で同一地域であなたの競合をある程度ピックアップして料金と平米数(もしくは坪数)を算出します。

レンタルスペースの料金は基本的に時間と料金の掛け算ですので、
それを例えば御社のスペースの基準になる1時間で換算します。
例えば競合のスペースが30分刻みの料金体形であれば2倍にして1時間にするような感じですね。

そして、その料金に対して平米数(もしくは坪数)で割り算すると1平米あたりの単価が導き出せます。

これを競合他社全部に対して実施します。
競合が10社、20社あれば全部抽出します。

それこそ何となく料金を決めている施設もあると思いますので、当然ばらつきはあると思いますが、「中央値」「平均値」的なものが見えてくるはずです。

ここからが二つ目のポイント

料金に含まれるオプションも確認することを忘れないようにしてください。

上記の算出はあくまでも広さに対しての料金であり、レンタルスペースにおいては無料オプションなど施設によってばらつきがあります。

皆さんの保有するスペースが例えばビジネス向きである場合、テーブルや椅子、プロジェクターなどの利用頻度は高いはずです。

利用頻度が高いと想定されるオプションの有料無料を必ずチェックしてください。

利用頻度の高いオプションが有料の場合は部屋代に含めて平米単価を再計算してください。

同じ料金でもこれは大きな差になります。

三つ目
料金の最終調整

これら平米単価とオプションを比較することでおおよその料金が見えてきてきましたよね。

スペースは各々コンセプトがあり同じ規格ではありませんので、皆さんの想いに合わせて算出した料金に上乗せしていきます。
これが正しい意味での「付加価値」ということです。
皆さんも経験ありませんか?「付加価値」が大事だと。
ところが、付加価値ってなんぞ?って話です。
本当の付加価値は一度最低単位に行きつかないと見えないのです。
また、ここに季節波動や曜日波動、最低利用料金などを設定し調整することで収益化につなげていけるかと思います。

ちなみに、弊社の料金戦略は「稼働重視」で考えているので、この算出方法に対して平均値を少し下回るように設定しています。これも戦略のひとつです。

そして料金の「単位」の表現も重要です。
例えば競合他社が「1時間3000円」と表現している競合が多いか「30分1500円」が多いか?
これはスペースのカテゴリーによって異なるので、確認が必要です。

ユーザーは直観的に判断しているので、ぱっと見の料金で判断しがちです。計算させることはできるだけ避けることが効果的です。
皆さんも経験ありませんか?ホテルや旅館の予約で「安い!」と思ったら「あ~・・・一人料金かー」みたいなことですね。


もう一つおまけで、
これまで調査してきた内容を基にした「料金内容をアピール」するところも重要です。

競合他社と比較して御社のほうがアドバンテージとれる、無料オプションがあれば、公式サイトやスペースマーケットさんなどでアピールするポイントにもなると言えます。
このアピールがユーザーの選択肢の材料となり、御社の施設に予約するきっかけになるかもしれませんので重要です。

日本人の気質もあると思いますが、当たり前のものは表現しない傾向がありますが、インターネットの世界ではユーザーはアピールポイントを待っています。つまり決定へ背中を押してもらえる要素を待っているので、御社の強みは遠慮なく表現するべきと思います。


料金設定の基本的な考え方。いかがでしたでしょうか?
このように整理して考えるとってあまり機会がないので皆さんぜひお試しください。

それこそ、今日のお話はこれから新しいスペースを展開しようとお考えの方にも役立ててもらえると嬉しく思います。


では、今日のまとめ!

競合スペースの平米単価を計算し、無料・有料オプションも確認。平均単価と付加価値とアドバンテージを考慮して最終的な料金を調整。提供するオプションのアドバンテージを強調する。

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